【コラム】:過失割合について(信号機の設置されている横断歩道上の事故(1)歩行者×直進車)

2017-06-30

 

歩行者と車の事故の場合,歩行者は衝突の衝撃を生身で受けるため,死亡事故につながることがあります。
死亡事故は,賠償額が高額になるため,1割の過失割合で受け取れる金額が大きく変わります。そのため,適正な過失割合で解決することは非常に重要となります。
これから事故態様ごとに基本的な過失割合をご紹介していきますが,この割合がすべてではなく,速度超過や直近まで被害者に気づかなかったことや,様々な事実で過失割合は修正されます。一つの参考としてご理解いただければと思います。

1.信号機の設置されている横断歩道上の事故
(1)歩行者と直進車との事故
  ア 横断中の信号変更なし
  【1】歩行者:青信号で横断開始,車:赤信号で進 入


     歩行者:車=0:100
     青信号に従って横断している歩行者には過失はありません。

  【2】歩行者:黄信号で横断開始,車:赤信号で進入


     歩行者:車=10:90
               歩行者は,黄信号の場合には道路の横断を始めてはいけないので,歩行者にも過失が認められます。ただし,赤信号に違反した車の過失がはるかに大きいため,歩行者に10%以上の過失相殺はしません。

  【3】歩行者:赤信号で横断開始,車:赤信号で進入


     歩行者:車=20:80
            歩行者は,赤信号の場合には道路を横断してはいけませんが,赤信号に違反した車の過失が非常に大きいため,歩行者保護の見地から,歩行者の過失は20%です。
         
  【4】歩行者:赤信号で横断開始,車:黄信号で進入


     歩行者:車=50:50
            歩行者は,交差道路の信号が黄信号であっても,横断歩道又は交差点を通過する車があることを予測すべきであることから,歩行者の過失は50%です。

  【5】歩行者:赤信号で横断開始,車:青信号で進入


     歩行者:車=70:30
            赤信号に違反した歩行者の過失によって事故が発生していることから,歩行者の過失は70%です。

 

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