【コラム】:過失割合について(歩行者と自転車との事故 1.横断歩行者の事故 (1)横断歩道上の事故①(自転車が車道を進行している場合)イ信号機の設置されていない横断歩道上の事故)

2018-04-20

 

 

 

 

 

近年,ロードバイクや電動アシスト自転車が普及し,自動車と違い免許が不要で気軽に乗れることから,小さいお子さまからご高齢の方まで,たくさんの方が自転車に乗っています。
自転車とはいえスピードは速いので,歩行者と自転車との事故の場合,衝撃を生身に受け,死亡事故につながることがあります。
死亡事故は,賠償額が高額になるため,1割の過失割合で受け取れる金額が大きく変わります。そのため,適正な過失割合で解決することは非常に重要となります。
事故態様ごとに基本的な過失割合をご紹介していますが,この割合がすべてではなく,速度超過や直近まで被害者に気づかなかったことや,様々な事実で過失割合は修正されます。一つの参考としてご理解いただければと思います。

 

1.横断歩行者の事故
(1)横断歩道上の事故①(自転車が車道を進行している場合)
  イ 信号機の設置されていない横断歩道上の事故
   【68】歩行者:0 自転車:100

        横断歩道に接近する自転車は,当該横断歩道を通過する際に当該横断歩道により道路を横断しようとする歩行者のないことが明らかな場合を除き,当該横断歩道の直前で停止することができるような速度で進行しなければならず,また,当該横断歩道により横断し,又は横断しようとする歩行者がある場合は,当該横断歩道の直前で一時停止し,かつ,その通行を妨げないようにしなければなりません。
        横断歩道を通過する自転車には,重い注意義務が課され,反面,歩行者は,横断歩道上では絶対的に近い保護を受けるから,信号機の設置されていない横断歩道上の事故については,原則として,歩行者の過失を問題とすることはできないといえます。
        直進自転車であろうと右左折自転車であろうと,差異はありません。

 

しまかぜ法律事務所では,相手方保険会社が被害者が全面的に悪いと100:0で主張してきた案件を,訴訟の結果,0:100の全面勝訴判決を獲得したこともございます。
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