【コラム】:過失割合について(四輪車同士の事故 6.同一方向に進行する車両同士の事故(3))

2019-03-29

 

死亡事故は,賠償額が高額になるため,1割の過失割合で受け取れる金額が大きく変わります。そのため,適正な過失割合で解決することは非常に重要となります。
事故態様ごとに基本的な過失割合をご紹介していますが,この割合がすべてではなく,速度超過や直近まで被害者に気づかなかったことや,様々な事実で過失割合は修正されます。一つの参考としてご理解いただければと思います。

 

6.同一方向に進行する車両同士の事故
(3)追突事故(被追突車に道路交通法24条違反がある場合)【154】
      追突事故の場合,基本的には被追突車には過失がなく,追突車の前方不注視や車間距離不保持等の一方的過失によるものと考えられます。したがって,赤信号や一時停止の規制に従って停止した車両や渋滞等の理由で停止した車両に追突した場合,被追突車の基本の過失相殺率は0になります。
      道路交通法24条は,危険を防止するためやむを得ない場合を除き急ブレーキをかけてはならないとしていることから,本基準は,被追突車が道路交通法24条に違反して理由のない急ブレーキをかけたために事故が発生した場合のみを対象にしています。

 


      追突車:70 被追突車:30
        被追突車に道路交通法24条違反に至らない程度のブレーキの不必要,不確実な操作等がある場合も,被追突車の過失を肯定してよい場合があると考えられますが,このような場合には,過失相殺率を20%程度にとどめるのが相当です。
        また,被追突車が後続車に対するいやがらせ等のために故意に急ブレーキをかけた場合は,追突車の過失の有無について,慎重に検討する必要があります。

 

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