【コラム】:40歳,男性,個人事業主,大卒,一家の大黒柱が死亡した場合

2016-12-11

40歳,男性,個人事業主,大卒,一家の大黒柱(被扶養者妻,子2人)が交通事故により死亡した場合,どのような損害賠償の種類が請求できるのかを,説明させていただきます。

(1)治療費
   救命治療などに要した治療費を請求できます。

(2)葬儀関係費
   死亡事故がなくても将来的にはいずれ必要になってくるため,全額ではなく150万円程度が認定されることが多いです。
   しかし,若くしてお亡くなりになくなった場合は,はるかに遠い将来に要する葬儀を考慮する必要性が低いため,150万円以上で認定されます。

(3)死亡慰謝料
      2800万円ほどで認定されることが多いです。

(4)逸失利益
       死亡逸失利益は,①基礎収入×(1-②生活費控除率)×③就労可能年数によるライプニッツ係数で算定します。
        ①基礎収入
           法人成りしていない経営者や,開業医弁護士保険外交員一人親方ホステスなど個人事業主基礎収入は,事故前年の事業所得金額+事業専従者控除額or青色申告特別控除額で算定します。
     事業所得金額が700万円,青色申告特別控除額65万円の場合,基礎収入は,765万円です。
         ②生活費控除率
           裁判例は,一家の大黒柱生活費控除率を30~40%で認定することが多いのですが,ⅰ被扶養者が1人の場合は40%,ⅱ被扶養者が2人以上の場合は30%で認定する傾向にあるといえます。
    被扶養者が妻,子2人である場合は,30%です。
     ③就労可能年数によるライプニッツ係数
           67歳-40歳=27年間のライプニッツ係数 14.643
   以上より,逸失利益は,①765万円×(1-②0.3)×③14.643=7841万3265円です。
 

交通死亡事故は賠償額が大きくなるため,弁護士の腕次第で,賠償額に数千万円の違いが生じることがあります。
死亡事故について圧倒的な実績を誇るしまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。