【コラム】:過失割合について(高速道路上の事故 1.合流地点における事故)

2020-11-09

死亡事故は,賠償額が高額になるため,1割の過失割合で受け取れる金額が大きく変わります。そのため,適正な過失割合で解決することは非常に重要となります。
事故態様ごとに基本的な過失割合をご紹介していますが,この割合がすべてではなく,速度超過や直近まで被害者に気づかなかったことや,様々な事実で過失割合は修正されます。一つの参考としてご理解いただければと思います。

1.合流地点における事故
  高速道路においては,本線車道に入ろうとする自動車は,当該本線車道を通行する自動車の進行を妨害してはならないとされているため,基本的には合流車の過失の方が大きいというべきです。他方,合流車が,既に本線車道に接続する加速車線を走行している場合には,本線車としても,合流車が本線車道に入ってくることを当然に予想することができ,適宜減速等の措置をとることによって合流車との衝突を回避することが可能であるから,このような場合には,本線車にも前方注視義務違反があるものと考えられます。
(1)四輪車同士の事故【311】

   本線車:30   合流車:70
   合流車が不適切な合流方法によって本線車道に進入した場合等には,合流車に著しい過失・重過失があったものとして修正を行うべきです。
   不適切な合流方法の例としては,合流車が本線車よりも20km以上遅い速度で本線車道に入った場合,本線車との車間距離が極端に短い場合等です。

(2)自動二輪車と四輪車との事故

 

  ア 自動二輪車が本線車道を走行する場合【312】
    本線車:20   合流車:80

  イ 自動二輪車が加速車線を走行する場合【313】
    本線車:40   合流車:60

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